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消毒の概念を生み出した、不遇の偉人センメルヴェイス





こんにちは、デンネツ広報担当です。

10月15日は、ユニセフなど水と衛生の問題に取り組む国際機関や大学、企業などによって定められた「世界手洗いの日」です。
今回はそんな手洗いの文化を広めた偉人「センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ」についてご紹介します。

 

センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプは、ドイツ系ハンガリー人の医師。手洗いなどの消毒法の先駆者として知られ、当時産褥熱から多くの妊産婦を救ったことから「母親たちの救い主」とも呼ばれています。

 

手洗いをする概念が生まれたのは今からわずか150年前。
センメルヴェイスの生きた当時は細菌という概念がなく、「医師は清潔である」という考えから手を洗う文化がありませんでした。
解剖を行なったその手のまま、手術を行うということが当たり前だったのです。

 

この常識によって、センメルヴェイスの勤務していたウィーン総合病院の第一産婦人科では、不衛生が原因による産褥熱で10%以上の妊産婦が命を落としており、第一産婦人科での出産を嫌がり病院外で医療関係者の補助を受けることなく出産を迎えるものが急増したほどでした。しかし、病院外で出産した妊産婦の死亡率は第一産婦人科の死亡率を下回っていました。それほどに当時の病院での出産は死亡率が高かったと言えます。

 

センメルヴェイスは病原菌という概念がなかった当時、「解剖した死体の何か」が医師に付着し産褥熱の原因となっているという仮説を発表しました。
解剖室から出てきた全ての職員に手洗いを徹底させた結果、妊産婦の死亡率は大きく下がり結果を残しましたが、当時の医学会では「医師は清潔である」という考えが変わることはなく、むしろ医師たちを侮辱するような説であるとしてこの考えは理解を得ることができませんでした。
彼が生涯をかけて主張した手洗いは、彼が亡くなってから10年以上も後に「消毒法」となり普及したのです。

 

生活において当たり前の習慣「手洗い」。感染症にかからないためにも、日頃から習慣化するよう心がけましょう!

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