殺虫剤に強いネッタイシマカをしってる?
国立感染症研究所は5月にも、東南アジアを代表する地域で、デング熱など熱帯感染症を媒介する蚊「ネッタイシマカ」の遺伝子解析調査を始めようとしています。
ネッタイシマカは、遺伝子変異で殺虫剤に強い耐性を持った個体が出現しており、日本では航空機から発見されるケースが相次いでいます。
国立感染症研究所は今回の調査で生息地域などを解明し、今後の水際対策に生かす考えです。
この蚊は、台湾南部を北限とした温暖な地域に生息するヤブ蚊の一種であり、高熱や頭痛を引き起こすデング熱やジカ熱を媒介します。
デング熱に感染すると有効な治療薬がなく、世界での死者は年間で推計約2万人と非常に高い数値です。
ネッタイシマカ自体は寒さに弱く、現在のところ日本の生息は発見されていませんが、航空機に紛れ込んで国際空港で見つかるケースが、ほぼ毎年報告されております。
2014年には、日本国内でも約70年ぶりにデング熱感染者が約160人確認されています。
地球温暖化が進む昨今、日本の気温が高くなれば、ネッタイシマカが日本国内に住みついてしまう日はそう遠くないのかもしれません。