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ハンドドライヤーは本当に危険?コロナ禍で揺れた衛生製品


こんにちは、デンネツ広報担当です。

 

コロナ明けから徐々に規制が解け、ほとんどの施設で再稼働されたハンドドライヤー。新型コロナウイルス感染症が流行した当時、ハンドドライヤーの使用禁止が唱えられ、ハンドドライヤー業界は大きな打撃を受けました。

使用することで感染リスクが高くなることはないにも関わらず、どうして規制されていたのか、皆様はご存知でしょうか?

 

各業界団体が2020年5月以降に作成した、当時の感染防止ガイドラインでは、スーパーやレストラン、ホテルなどの多くの施設でハンドドライヤーの使用が禁止されました。そのため、ハンドドライヤーの売上は例年の1割ほどにまで急激に減少しました。

 

この状況に対し、世界保健機関(WHO)はハンドドライヤーの使用を推奨しており、特に感染拡大につながるリスクが高いとは考えていませんでした。

また、ハンドドライヤーの使用禁止を採用しているのは、日本だけであることも問題視していました。

国内メーカーは、ハンドドライヤーの使用に関する実験を行い、その結果「感染拡大のリスクは極めて低い」ことを証明しました。この実験結果はインターネット上で公開され、多くの人に共有されましたが、業界団体の大半はガイドラインを変更することなくハンドドライヤーの使用を制限し続けました。

 

2022年10月、日本はようやく「ハンドドライヤーは使用可能」という見解を公表し、これによりガイドラインは改定されました。しかし、現実では多くのトイレで「使用禁止」の貼り紙が残され続け、結局、実際にこれらが撤去されるのは2023年5月ごろ。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが変更されるまで待たなければなりませんでした。

 

「多くの人が使用するため不潔だから」「水が飛散することによってウイルスが飛びそうだから」というイメージが先行し、国から一度でも『危険』とみなされると科学的な証明さえも関係なくなってしまう。

イメージだけで規制されたハンドドライヤーの代償は、あまりに大きいものでした。

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