除菌関連・感染症対策の
豆知識・雑学BLOG

インフルエンザB型、C型と比べて感染力が強い!インフルエンザA型の感染力

こんにちは、デンネツ広報担当です。

毎年冬に流行するインフルエンザ。中でもA型インフルエンザは特に感染力が強いことで知られています。

では、なぜA型はこれほどまでに感染が拡大しやすいのでしょうか?

 

その背景には、ウイルスの特性や感染の広がりやすさに関係するいくつかの要因があります。

 

・ウイルスの変異が早い

A型インフルエンザは、他の型よりも頻繁にウイルスが変化します。そのため、以前の感染やワクチン接種で得た免疫が効きにくくなり、再び感染しやすくなります。これが感染拡大を引き起こす要因の一つです。

 

・さまざまな動物に感染する特性

A型ウイルスは人間だけでなく、鳥や豚などの動物にも感染します。この特性により、動物間で広まる過程で新しい変異株が生まれ、人に感染するリスクが高まります。

 

・飛沫感染のしやすさ

A型インフルエンザは他の型に比べて多くのウイルスを放出し、飛沫感染を通じて急速に広がる特徴があります。くしゃみや咳による飛沫は空気中や物の表面に付着し、一定時間感染力を保ちます。そのため、密閉空間や人が集まる場所では特に注意が必要です。

 

これらの特性により、A型インフルエンザは非常に高い感染力を持ち、大流行を引き起こしやすいと言えます。

 

<予防のために心がけたいポイント>

感染のリスクを下げるため、日常生活の中で次の点を意識しましょう。

 

・手洗いやうがいを徹底する

・マスクを正しく着用する

・十分な睡眠をとり、栄養バランスの良い食事を心がける

 

健康な生活習慣が感染予防につながります。

正しい換気で快適な空間を!

こんにちは、デンネツ広報担当です。

寒い季節になると、窓を閉め切る時間が増えてしまいがちです。

しかし、適切な換気を行うことで、風邪や感染症のリスクを大幅に減らせます。

 

手洗いやマスクに加え、「正しい換気」を習慣に取り入れて、健やかな毎日を目指しましょう!

 

<正しい換気のポイント>

① 1時間に1回、5〜10分の換気

 短時間の換気でも効果的です。窓を大きく開けて、部屋の空気を入れ替えましょう。

 

② 対角線上の窓やドアを開ける

 部屋全体に新鮮な空気を行き渡らせるため、対角線上にある窓やドアを開けて空気の通り道を作りましょう。

 

③ エアコンや空気清浄機の活用

 効率的に空気を循環させるため、エアコンや空気清浄機を併用しましょう。特に冬は暖房の熱を逃がさないよう、窓を少しだけ開けて換気するのがおすすめです。

 

④ 湿気や結露に注意

 冬場は窓を閉め切ることで湿気がこもり、カビや結露の原因となることがあります。換気と合わせて湿気対策も行いましょう。

 

⑤ 空気が汚れやすい場所の換気を優先

 キッチン、浴室、トイレなど、湿気や臭いが発生しやすい場所は、こまめに換気扇を使ったり窓を開けたりして、汚れた空気を排出しましょう。

 

快適な感染予防空間をつくるために、今日から「正しい換気」を始めてみませんか?

寒い冬こそ注意!猫風邪の予防と対策

こんにちは、デンネツ広報担当です。

 

冬になると、猫も風邪をひきやすくなります。特に地域猫は他の猫との接触機会が多く、感染が広がりやすい環境にあります。猫風邪は人間の風邪とは異なり、目に症状が出やすいのが特徴です。目ヤニや鼻水が増え、顔が汚れてしまうことがあります。また、鼻が詰まることで匂いを感じにくくなり、食欲が低下して回復が遅れる場合もあります。

 

猫風邪とは、猫の免疫力と病原菌との戦いです。

 

感染が進行すると免疫力が低下し、病原菌が体内で広がる危険性があります。特に食欲が落ちることでさらに免疫力が弱まり、病気に対抗する力を失ってしまうこともあります。

 

子猫の場合、生まれてすぐは母乳に含まれる免疫成分で守られていますが、生後1~2カ月を過ぎるとその効果が薄れ、徐々に自身の免疫を育て始めます。この時期は免疫がまだ未熟であるため、風邪にかかりやすく、新しい環境への移動などがストレスとなることでさらに抵抗力が低下します。

 

通常、猫風邪は10~20日程度で治りますが、子猫や抵抗力の弱い猫では慢性的な鼻炎や結膜炎が残ることがあります。治療には抗ウイルス薬や抗生物質が使用され、必要に応じて対症療法も行われますが、最も重要なのは猫の免疫力を高めることです。質の高い食事、適度な遊び、そしてストレスの少ない環境を整えることで、猫は風邪に対して強い体を作ることができます。

古代の氷に眠るウイルス:地球温暖化が呼び覚ます「未知の脅威」

こんにちは、デンネツ広報担当です。

 

地球温暖化が引き起こす影響は、海面上昇や異常気象にとどまりません。極寒の地域に長い間閉じ込められていた「未知のウイルス」が復活する可能性があることをご存じでしょうか?

 

永久凍土や氷河には、数千年から数万年前のウイルスが潜んでおり、その多くは現代人がまだ遭遇したことのない種類です。近年の研究で、その存在が少しずつ明らかになりつつあります。

 

シベリアの永久凍土やグリーンランドの氷床は、まるで地球の歴史を封じ込めた「タイムカプセル」のようです。2014年、フランスの研究チームはシベリアの永久凍土から約3万年前の「パンドラウイルス」という巨大ウイルスを発見しました。このウイルスは古代のアメーバに感染する能力を持っており、現代の解凍プロセスでも活動を再開しました。

 

このことから地球温暖化が進むにつれて永久凍土が溶け始めると、過去の氷河期やそれ以前に閉じ込められたウイルスが解放される可能性が出てきました。一部のウイルスは動植物だけでなく人間にも感染する恐れがあり、新たな感染症を引き起こすのではないかと懸念されています。

 

たとえば、シベリアの別の永久凍土からは1918年のスペイン風邪ウイルス株が発見されています。また、これらのウイルスが現代の抗体に対して耐性を持つ可能性も指摘されており、事態を一層深刻化させるのではと言われています。

 

科学者たちは古代の氷に閉じ込められたウイルスを研究することで、未知の感染症の発生を防ぐ手がかりを探っています。ウイルスの構造や感染経路を理解することは、新たなワクチンや治療法の開発につながる可能性がありますが、反面、解凍されたウイルスがどのように広がり、どれほどの影響を及ぼすのかは依然として不明です。

 

人間の活動による自然環境の変化が新たな感染症を生む可能性を減らすためにも、研究だけでなく、温暖化対策や生態系保全が急務です。

 

古代の氷に眠るウイルスは、地球の歴史を語るとともに、私たちに未来への警鐘を鳴らしています。

 

科学の力で未知に挑むことは重要ですが、同時に自然環境に対する私たちの姿勢を見直す必要があるかもしれません。

 

未来の感染症を防ぐ鍵は、私たち一人ひとりの行動にかかっているのです。

感染症と「ゾンビ現象」:自然界に潜む驚異の実態

映画やゲームで描かれる「ゾンビ現象」。実は、それに似た現象が自然界で本当に起きていることをご存じでしょうか?

 
その主役は「オフィオコルディケプス菌」というカビの一種。この菌は昆虫に感染し、宿主の行動を操ることで、自身の生存と繁殖を確保します。
 
特にアリやバッタなどに感染することが知られており、感染したアリは菌の指示を受けるかのように植物の高い場所へ移動します。そして、特定の位置で顎を固定し、動けなくなります。その後、菌はアリの体内で増殖し、体外に胞子を放出して新たな宿主を探します。この過程は「ゾンビ化」と呼ばれ、科学者たちを驚かせてきました。
 
この現象は単なる自然界の奇妙な一面にとどまりません。菌が昆虫の神経系を操作して行動を変える仕組みは、寄生生物の進化や感染戦略を解明する重要なヒントとなるからです。また、寄生生物が宿主の行動を変える現象は、人間社会における感染症研究にも新たな視点を提供するかもしれません。
 
この「ゾンビ現象」は、自然の驚異とその精密さを同時に感じさせます。感染症の研究は、地球上の生命が持つ驚くべき仕組みを理解する扉を開くものです。次にゾンビ映画を観るとき、この菌が持つ現実の脅威を思い出してみてください。

【スペイン風邪と「マスクの時代」:100年前のパンデミックが教えること】

こんにちは、デンネツ広報担当です。

 

1918年に世界を襲ったスペイン風邪は、当時の世界人口の約3分の1にあたる5億人が感染したとされています。約5000万~1億人が命を落としたとされるこのパンデミックは、現代にも通じる多くの教訓を残しました。その一つが「マスクの着用」です。

 

当時、医師や公衆衛生当局はウイルスの正体を知らない中で、感染拡大を防ぐ方法を模索していました。その結果、マスクは感染防止策として広く推奨されるようになりました。特にアメリカでは、サンフランシスコやシアトルなどの都市で「マスクの義務化」が導入され、違反者には罰金や逮捕が科されるほど厳格に運用されました。しかし、この対策には強い反発もありました。

 

市民の中には、マスクを不快に感じたり、その効果に懐疑的な人も多く、抗議の声が上がりました。このような背景の中で「反マスク同盟(Anti-Mask League)」という団体が結成され、集会を開いてマスク義務の廃止を訴えました。興味深いことに、こうした反発は100年以上前にも存在していたのです。

 

スペイン風邪の流行が収束した後、マスク義務は解除され、感染沈静化とともに社会も平静を取り戻しました。しかし、マスクの着用がパンデミック収束に一定の役割を果たしたことは間違いありません。この経験は現代の感染症対策にも大きな影響を与えています。

 

マスクが日常生活の一部となった2020年代の私たちにとって、この100年前の歴史は、科学的根拠に基づく対策の重要性を改めて思い起こさせてくれるのではないでしょうか。


                            

なぜご飯は保温しても腐らない?炊飯器の温度管理に隠された理由

こんにちは、デンネツ広報担当です。

気温が低くなってきて、暖かい食べ物や飲み物が一層美味しく感じられる季節がやってきました。

 

食べ物の温度に関して言えば、通常、冷凍など冷たい食品は腐敗しにくく、常温から温かい食べ物は傷みやすいと言われています。そのため、多くの食品は冷凍・冷蔵保存され、高温で再加熱して雑菌を死滅させることが一般的です。

 

しかし、私たち日本人が最も日常的に口にすると言える「ご飯」はどうでしょうか?

 

冷凍や冷蔵で保存することもありますが、炊きたてのご飯を炊飯器の保温機能でしばらく保つことも日常的で、他の食べ物のように高温で煮たり焼いたりしなくてもそのまま美味しく食べることができます。

 

ではなぜ、ご飯は温かいままでも比較的長時間保存できるのでしょうか?

 

その答えは、炊飯器の「保温温度」にあります。

 

雑菌が最も繁殖しやすいのは30~40度の範囲ですが、多くの炊飯器ではこれを避け、60~70度で保温します。この温度帯では雑菌の繁殖が抑えられるため、ご飯は短時間であれば炊飯器の保温状態でも安全に保存できるのです。

 

ただし、炊飯器の保温は100度の加熱(沸騰状態)ではないため、蓋の開閉で外から雑菌が入り込む可能性もあります。炊飯器は安全と過信せず、ご飯はできるだけ早く食べる、もしくは冷蔵や冷凍で保存しましょう!

洗わない方が良い食材とは?意外な食材とその理由

食材を調理する前に洗うことは、一般的に衛生的だと考えられています。

しかし、いくつかの食材については、逆に洗わない方が安全で美味しく調理できる場合があります。

今回は、そんな「洗ってはいけない食材」とその理由についてご紹介します。

 

1. 生肉類(特に鶏肉)

多くの人は、生肉を洗うことで表面の汚れや細菌を取り除こうとしますが、これは避けたほうがよい行為です。理由は、生肉を洗うことで飛び散る水滴により、台所や調理器具に細菌が広がる可能性があるためです。この現象を「クロスコンタミネーション(交差汚染)」といいます。細菌が水滴を通じて広がり、他の食品や調理台に付着してしまうため、衛生上のリスクが生じます。

解決策として、生肉は十分に加熱することで細菌を除去できます。例えば、鶏肉は内部温度が75°C以上になるまでしっかりと火を通すことが必要です。したがって、洗わずにそのまま調理し、加熱を徹底することが重要です。

 

2. きのこ類

きのこ、特にマッシュルームやシイタケなどは、水を吸収しやすい特性があります。洗うことで、きのこが水を吸い込んでしまい、調理中に水っぽくなり、風味や食感が損なわれることがあります。そのため、きのこの表面に付いた汚れは、乾いた布やペーパータオルで軽く拭き取るのがおすすめです。

こうすることで、きのこの本来の風味をしっかりと楽しむことができます。

 

3. パスタや麺類(茹でる前)

パスタや麺類を茹でる前に洗ってしまうと、表面に付着しているデンプンが流れ落ちてしまいます。このデンプンは、ソースがパスタや麺にしっかりと絡むために重要な役割を果たします。そのため、パスタを洗うと、ソースが滑り落ちやすくなり、料理全体の一体感が失われる可能性があります。

茹でた後も、パスタを洗わずにそのまま調理し、すぐにソースと絡めることで、より美味しいパスタ料理を楽しむことができます。

4. 卵

一部の国では、卵の殻に保護膜が施されています。この保護膜は、外部からの細菌の侵入を防ぐ役割を持っています。卵を洗うと、この保護膜が失われ、細菌が殻を通じて内部に侵入しやすくなります。そのため、スーパーで購入した卵は洗わずにそのまま使用するのが安全です。

調理前に卵を割る際、外側が汚れている場合には布やペーパーで軽く拭き取るだけで十分です。

 

食材を洗うことが必ずしも正しいとは限りません。

今回紹介した生肉、きのこ、パスタ、卵などは、洗わない方が安全で美味しく調理できることがわかります。調理時には、それぞれの食材に合った扱い方を心がけ、より美味しい料理を作りましょう。

ハトとの接触に注意を:妊婦や免疫力低下の方に潜む感染症リスク

街中や公園でよく見かけ、平和の象徴とも言われる、とても身近な存在の「ハト」。

しかし感染症の観点で見ると、妊婦や免疫力が低下している人には特に注意が必要です。

 

ハトが媒介する感染症のひとつに「オウム病」(クラミジア・シッタシ)という病気があります。この菌は、鳥類から人に感染することがわかっています。

妊婦に感染した場合、重症化する恐れがある大変危険な感染症です。過去には妊婦がオウム病で亡くなった例も報告されているため、妊娠中は公園などハトが集まる場所を避けるようにすすめられています。

 

また、「トキソプラズマ症」といわれる病気もあります。トキソプラズマという寄生虫による感染症で、野生のハトが感染していることが多く、引っかかれたり、つつかれたりした場合に感染するリスクがあります。

このトキソプラズマは、特に妊婦が感染すると、胎児に奇形などのリスクをもたらすため、妊娠中はハトに近づかない方が良いとされています。

 

さらに、ハトのフンには「クリプトコッカス症」や「ヒストプラズマ症」という病気を引き起こす真菌が含まれることがあります。

クリプトコッカスは、免疫力が低下している人が感染すると全身に広がるうえ、とりわけ脳に障害を引き起こすことがあり、最悪の場合、命に関わることもあります。

HIV陽性者や手術後の抗がん剤治療を受けている患者など免疫力の低い状態の人は悪化しやすく、感染すると長期にわたる強力な抗真菌薬治療が必要となり、副作用という別のリスクも高まります。

 

このように、ハトはかわいい反面、感染症を媒介する恐れもある生き物です。

妊娠中の人や免疫が弱い状態にある人は、公園や神社などハトが集まる場所を避けることが推奨されています。しかし、上記に当てはまらない人でも感染の可能性はあります。

多くの人がハトに関連する感染症のリスクを理解し、ハトにエサを与えないなど、あらかじめ感染対策を講じることが大切です。

麻疹(はしか)の感染拡大に注意!東京都で10人目の感染者

東京都は、「都内在住の40代女性が麻疹に感染した」というニュースを発表しました。

今年に入って都内で報告された麻疹感染者はこれで10人目となり、感染の拡大が懸念されています。

この女性は10月12日から発熱や発疹、咳などの症状が現れ、17日に医療機関を受診した際に麻疹と診断されました。彼女は今月11日から15日にかけて足立区の飲食店「バーミヤン足立保塚店」を訪れており、来店者への感染リスクが考えられることから、東京都は該当する期間に店を訪れた方へ注意を呼びかけています。

 

<麻疹とは?>

麻疹は非常に高い感染力を持つウイルス性の感染症で、空気感染するのが特徴です。免疫がない人は、感染者と同じ空間にいるだけで90%以上の確率で感染する危険があります。麻疹に感染すると、肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こす可能性があり、特に乳幼児や免疫が低下している人にとっては命に関わるリスクが伴います。

 

<感染拡大防止への呼びかけ>

東京都は、感染の疑いがある場合は事前に医療機関に連絡し、受診時には公共交通機関の利用を避けるよう都民に呼びかけています。また、今回の飲食店情報を公開し、感染拡大防止に努めています。

 

<麻疹予防のために>

麻疹はワクチンで予防可能です。しかし、感染が広がるとワクチンを接種できない乳幼児や免疫の低い人々が危険にさらされるため、集団感染を防ぐための対策が重要です。

冬に風邪が流行する理由とは?鼻粘膜が持つ驚きの防御機能

こんにちは、デンネツ広報担当です。

朝晩と一気に冷えるようになったこの頃、もうすぐ冬がやってくることを感じますね。 

寒い季節になると、毎年インフルエンザや風邪が流行し体調を崩す方が増えます。しかし、その原因は完全には解明されていませんでした。

 

最近の研究で、「細胞外小胞(=EV)」が上気道感染に重要な役割を果たしていることがわかってきました。EVとは、細胞が放出する微小な粒子で、遺伝子やタンパク質などを含み、主に細胞間の情報伝達に使われる小胞の総称です。

 

鼻粘膜が病原体を検知すると、EVを大量に分泌し、体内に侵入しようとするウイルスに抵抗します。EVは、ウイルスが細胞に取り付くための受容体をもっており、ウイルスはそれを細胞と誤認して取り付きます。しかし、EVにはウイルスが増殖するために必要な機能がないので、ウイルスは増えることができずに死滅します。

 

つまり、鼻粘膜はEVを使ってウイルスを排除し、自身を守っているのです。加えてEV自体も抗ウイルス作用を持つタンパク質やmiRNAを含んでいます。

 

驚くことに、鼻の温度が5℃下がると分泌されるEVの量が約40%も減少し、その結果、鼻粘膜の抗ウイルス機能が低下することも確認されました。このことは、寒い季節に風邪やインフルエンザが流行する理由の一つと考えられています。

 

鼻の温度を暖かく保つと、感染症予防の効果が期待できるかもしれません。「頭寒足熱」という言葉がありますが、鼻は暖かくしておくのが良さそうです。

 

これらのウイルス感染症は、北半球・南半球それぞれ寒い時期に、交互に勢力を増しながら、毎年猛威をふるい続けています。

 

寒暖差で体調を崩しやすいこの時期は、より一層体調に気をつけて、睡眠不足や不摂生による免疫力低下を予防しましょう。


子どもから妊婦まで影響するりんご病とは?

頬が赤くなるのが特徴で「りんご病」と呼ばれる感染症「伝染性紅斑(こうはん)」。

子どもがかかる病気というイメージがありますが、免疫を持たない妊婦が感染すると、流産・死産の原因になりやすくなる怖い感染症です。

最近では青森、神奈川、東京、埼玉、千葉などの首都圏で患者が増加傾向にあり、注意が必要です。

 

伝染性紅斑は『ヒトパルボウイルスB19』というウイルスが原因で、主に5〜9歳の子どもが感染しますが、成人も罹患することがあります。

感染経路は飛沫感染や接触感染で、10〜20日の潜伏期間の後、特徴的な頬の赤い発疹が現れます。

 

成人が感染すると関節痛や頭痛などの症状が多く、時には歩行困難になることもありますが、通常は自然に回復します。厄介なのが、感染のピークは発疹が出る前であり、この時期ウイルスの排泄量が最も多くなります。そのため知らないうちに感染していて、他の人に伝染させてしまう恐れがあります。

 

前述のとおり、特に妊婦が感染すると胎児に影響を及ぼすリスクが高く、胎児水腫や流産を引き起こすことがあります。妊娠初期の感染が最も危険とされますが、後期でも油断はできない病気です。

 

さらに、この病には、ワクチンや特効薬はなく対症療法しかありません。

 

外出後、食事の前、トイレの後などには手洗いを徹底する、食器の共有を避ける、人混みなど感染リスクの高まる場所ではマスクをするなど、日頃の感染予防策が非常に大切です。

この時期は秋バテに注意!? 秋の味覚で免疫キープ!


こんにちは、デンネツ広報担当です。

猛暑も落ち着き、夜は涼しくなってきたのに、なんだか最近だるい…と思ったことはありませんか?

もしかしたらそれは、「秋バテ」かもしれません。

 

「秋バテ」とは、言葉の通り、「夏バテ」に似た、体がだるい、疲れが取れずやる気が出ない、食欲が出ないなどの症状のことを指します。

夏の間の冷房や冷たい物の取りすぎによる自律神経の乱れに加え、秋の寒暖差や長雨などの低気圧の影響が原因で、起きてしまうようです。

 

秋バテには旬の食材をいただくことがおすすめです。旬の食材には、その季節のトラブルに対応した働きがたくさん詰まっています。秋バテ予防にピッタリな旬の食材をご紹介します。

 

・山芋

山芋には、でんぷん分解酵素や食物繊維などの多くの健康成分が含まれています。ビタミンB1、ビタミンC、カルシウム、カリウムなどが豊富です。また、タンパク質の分解を助けるため、免疫細胞に必要なタンパク質の吸収力を高めてくれます。

 

・サツマイモ

秋の味覚の代表といえばサツマイモ。サツマイモの栄養成分の最大の特徴は豊富な食物繊維で、整腸作用があります。りんごの約5倍以上ものビタミンCも含まれ、美容と健康に働きかけ、ストレスに対する抵抗力を高める効果が期待できます。

 

・かぶ

秋に旬を迎えるかぶですが、ビタミンCやカリウム、消化酵素であるアミラーゼなどを含んでいます。アミラーゼは生活習慣病や感染症の予防、美肌効果など多岐に渡る効果が期待されています。

 

・にんじん

にんじんは、「カロテン」の語源となるほどβ-カロテンが豊富に含まれ、動脈硬化の予防や免疫力の向上、目や肌の健康維持などの効果が期待できます。また、にんじんに含まれるカリウムには体内の余計な塩分を排出する働きがあり、血液の循環を良くします。

 

・シイタケ

シイタケは日本を代表する栽培キノコで、ウイルス性の病気に対して抗体を持つ免疫作用があり、風邪の予防にも役立ちます。含まれるビタミンDは、カルシウムと一緒に食べることで骨粗しょう症の予防にも効果的です。

秋の味覚を食べて免疫力を上げ、秋バテを解消&予防しましょう!

気になる飲食店の衛生管理…「HACCP(ハサップ)」ってご存知ですか?

こんにちは、デンネツ広報担当です。

 

最近、飲食店の食中毒事件や衛生管理の問題が話題になることが多いですね。

 

夏の猛暑により食材が傷みやすくなるなど、理由はさまざまですが、ニュースのたびに、より清潔な飲食店で食事をしたいという思いになります。

 

しかし、いくら客席が清潔であっても、調理をしているキッチンの様子は、私たち消費者からは見ることができません。

 

そんな飲食店の衛生管理の基準となる手法を「HACCP(ハサップ)」と言います。

 

HACCPとは、お店がお客さまに安全・安心な食品を提供するため、衛生管理の方法を計画して毎日実行し記録に残すことでお店の衛生管理を「見える化」する取り組みです。

 

HACCPを「導入する」とは、HACCPの考え方にのっとった取り組みを行うことそのものを指していますが、その取り組みが「客観的に見て」妥当なものかどうかを示す「認証」の制度も存在します。

 

HACCPの認証とは、自治体や業界団体が行う適合証明とは異なり、第三者機関による審査を受けて「仕組みとしてCodex HACCPの基準に則り、HACCPに基づいた衛生管理をしている」と客観的に認めてもらうことを表します。

 

認証を受けた飲食店や商品はその表示がなされていることが多いため、店選びや商品選びの際に参考にしてみてください。

 

ちなみに、弊社の製品「デンネツ殺菌エアータオル」は、HACCP対応システムの構築に役立っています。

【唾液が感染症を防ぐ?!唾液パワーの秘密】

こんにちは、デンネツ広報担当です。

 

唾液量が多いことは、虫歯や口臭など口内環境がよくなるだけではなく、体の健康も守ってくれるとされています。

唾液中には、免疫力を高めるIgA抗体や、粘膜を保護し口腔内を潤滑する成分であるムチンが含まれています。このムチンは動物性の成分で、植物の粘性成分とは異なるものです。
ムチンの働きにより、唾液は感染症予防や健康維持に貢献しています。また、肌の若さを保ったり脳の老化を抑えるなど、様々な役割を持っています。

唾液量が減り、自浄作用が弱ると、いろいろな病気を呼び寄せる原因につながります。

唾液力を高めるには、日々の生活習慣の改善が必要不可欠です。

以下の習慣を身につけるようにしましょう。

 

・こまめに水分を取る

 利尿作用のあるお茶やコーヒーではなく、コップ1杯の水が◎。

 

・主食はパンや麺より、ごはんがおすすめ

 食事中、人は一番唾液を分泌します。ご飯をしっかり噛んで食べれば、唾液の力を高められます。

 

・朝のハミガキは朝食後ではなく、起きてすぐ磨く

 寝ている間は唾液量が減り、口内の雑菌が増えます。ハミガキは朝食後ではなく、朝起きてすぐにしましょう。

 

・乳酸菌を含む食品を日常にとりいれる

 乳酸菌は唾液の中のIgA分泌をうながすため、感染症を予防したい時期にぴったり。

 日常的に食べることが重要です。

 

日頃から口腔ケアを行い、唾液のパワーで感染症に負けないようにしましょう!

ハンドドライヤーは本当に危険?コロナ禍で揺れた衛生製品


こんにちは、デンネツ広報担当です。

 

コロナ明けから徐々に規制が解け、ほとんどの施設で再稼働されたハンドドライヤー。新型コロナウイルス感染症が流行した当時、ハンドドライヤーの使用禁止が唱えられ、ハンドドライヤー業界は大きな打撃を受けました。

使用することで感染リスクが高くなることはないにも関わらず、どうして規制されていたのか、皆様はご存知でしょうか?

 

各業界団体が2020年5月以降に作成した、当時の感染防止ガイドラインでは、スーパーやレストラン、ホテルなどの多くの施設でハンドドライヤーの使用が禁止されました。そのため、ハンドドライヤーの売上は例年の1割ほどにまで急激に減少しました。

 

この状況に対し、世界保健機関(WHO)はハンドドライヤーの使用を推奨しており、特に感染拡大につながるリスクが高いとは考えていませんでした。

また、ハンドドライヤーの使用禁止を採用しているのは、日本だけであることも問題視していました。

国内メーカーは、ハンドドライヤーの使用に関する実験を行い、その結果「感染拡大のリスクは極めて低い」ことを証明しました。この実験結果はインターネット上で公開され、多くの人に共有されましたが、業界団体の大半はガイドラインを変更することなくハンドドライヤーの使用を制限し続けました。

 

2022年10月、日本はようやく「ハンドドライヤーは使用可能」という見解を公表し、これによりガイドラインは改定されました。しかし、現実では多くのトイレで「使用禁止」の貼り紙が残され続け、結局、実際にこれらが撤去されるのは2023年5月ごろ。新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが変更されるまで待たなければなりませんでした。

 

「多くの人が使用するため不潔だから」「水が飛散することによってウイルスが飛びそうだから」というイメージが先行し、国から一度でも『危険』とみなされると科学的な証明さえも関係なくなってしまう。

イメージだけで規制されたハンドドライヤーの代償は、あまりに大きいものでした。

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