除菌関連・感染症対策の
豆知識・雑学BLOG

洗剤の注意事項、ちゃんと読んでいますか?

先日、東京の駅構内でアルミ缶が爆発し、周囲にいた人たちが怪我を負う事件がありました。
爆発したアルミ缶には洗剤が入っており、化学反応によって爆発が起きたようです。


普段日常的に使用している洗剤、危険性を知らないでいる人も多いかと思います。
アルミ缶など金属製容器にアルカリ性洗剤を入れると、洗剤に含まれる水酸化ナトリウムがアルミニウムを溶解し、水素を発生させます。
ふたが密封されていると、水素が缶の中にたまって内圧が高まり、爆発を引き起こす可能性があるのです。


実はこの事件、過去に似たような例がいくつか存在します。
飲み残しのジュース缶に清掃で使用していたアルカリ性洗剤がたまたま入ってしまい、そのまま蓋を閉めて移動していたところ突如爆発したという不慮の事故もあったそうです。


普段アルミ缶に洗剤を入れるというシチュエーションは少ないですが、金属系の容器に洗剤を移し替えたり、金属系の容器を洗剤で洗った後、密閉するのは避けましょう。

ダニに噛まれて死亡!?恐ろしい「日本紅斑熱」とは

先週からとたんに気温が上がり、不安定な天気が続くようになってきました。
湿気の多くなるこれから6月から8月にかけては、1年間でもダニが特に増殖しやすい時期です。
ダニに噛まれると痒みなど嫌な症状に見舞われますが、場合によっては噛まれたことが原因で死亡してしまうこともあるのはご存知でしょうか?


昨年の国内の死亡例には、発熱、発疹、血小板減少などの症状があり、発症からわずか7日でなくなったという症例もあります。


これは「リケッチア・ジャポニカ」と呼ばれる病原体を持ったマダニ類に咬まれることによって感染する感染症で「日本紅斑熱」といいます。
リケッチアは2〜8日の潜伏期間の後、頭痛、悪寒を伴い急激な高熱が出たあと、やや遅れて全身に米粒大から小豆大の紅斑が出るといった症状が特徴的です。
近年では年間200件近い発生報告があり、死亡者も報告されています。


暖かく、外出にはもってこいのこの季節、登山などで噛まれないように注意が必要です。


・山に入る際には長袖、長ズボンを着用し、露出を避ける
・ダニ避けスプレーなどを活用する
・山に入った後は入浴し、ダニが付着していないか確認を行う


といった対策が有効です。
山に入ったあと体調に不安を感じた際には、医療機関への受診をおすすめします。

話題の酵素シロップ、何が問題なの?

健康食品として流行っている酵素ジュース。
デトックス効果を謳った「手の常在菌」を使用した酵素シロップがテレビ番組で紹介され、衛生問題で大きな話題となりました。


普段、私たちの手には1平方センチメートルあたりおよそ100万個の細菌が生息していると言われています。
その中でも代表的なものの1つ「黄色ブドウ球菌」は、健康な人の20〜30%が保菌しており、体調不良などで免疫力が低下すると、食中毒を引き起こす原因となることもあります。
その症状は、熱、乾燥、胃酸、消化酵素にも強い「エンテロトキシン」という毒素を作り、激しい吐き気、嘔吐、下痢、腹痛を発症します。


同じ手を使用する糠漬けや酒はアルコールや強い塩分、他の菌の発生を抑える強い菌などさまざまな有害な菌を抑制する環境があり、プロの人が徹底的な管理をすることで安全に食べられています。
酵素シロップの作り方はインターネット上にいろいろ載っていますが、中には手を使わずに作る方法も紹介されています。
家庭で調理をする際にはしっかりと衛生面に気をつけ、手洗い、消毒を心がけましょう!

感染者増加中! サル痘はどんな病気?

欧米を中心に感染報告が相次いでいる「サル痘」。
2022年の国内感染者数は7名であったのに対し、今年4月末の時点で累計100名を超えたことが分かりました。
今年は特に海外渡航歴のない感染者が増えており、注意が必要です。
今回はそんなサル痘がどんな病気かを紹介していきます。


サル痘は、サル痘ウイルスによる急性発疹性疾患で、主な症状は、顔に発疹が出た後、背中、お腹から手足等体の末端に広がります。
発疹は赤み、水疱、膿疱になり最後にかさぶたの順番で状態が変化し治癒にいたります。
死亡のリスクは低いと言われていますが、小児や感染者の持病、合併症などにより重症化することもあるそうです。
感染経路は主に患者の体液を介した濃厚接触による感染が多く、家族、恋人間など距離の近いコミュニティ内で感染する可能性が高いです。


サル痘は天然痘ワクチンによる発症予防効果が確認されています。
また流行地で感染者、野生動物との接触をさけることが予防につながるようです。
日常生活における感染リスクは低いと言われるサル痘ですが、国内でじわりと増加していることが不気味です。
これまで行ってきた手指の消毒や身の回りのものを清潔に保つなど、基本的な感染対策を続け、感染リスクをさらに低くおさえましょう。

鯖読みの語源は?

『サバを読む』という慣用句があります。
“都合のいいように数を誤魔化す”という意味でよく使用されますが、江戸時代にはすでに使用されていたと言われています。しかし鯖以外にも小さい魚はいくらでもいるもの。
もっと小さくて数えにくいものの方が慣用句にふさわしいような気がします。
なぜ鯖はこのような慣用句に使用されたのでしょうか?


その理由は昔からサバは傷みやすいからと言われています。実はサバは他の魚よりも体のなかの消化酵素をたくさん持っており、死んでしまうとこの消化酵素が自分の身を分解してしまうため、他の魚よりも傷みやすく、食中毒リスクも高いそうです。
さらにサバは魚市場では大量の注文が多く、魚市場の方は鮮度が落ちないように急いで注文分のサバの数を数えるため、数え間違いが多かったそうです。
そんなところから“いい加減に数を数える(読む)こと、数え間違いのこと”を『サバを読む』と呼ぶようになりましたが、いつしか「サバを読む」ことが年齢や数をごまかす意味に転じたとの説があります。


冷凍したサバの保存は約2~3週間を目安に、なるべく早く調理を。常温ではなく、冷蔵庫に移して解凍しましょう。


近年不漁の傾向にあるサバ。海の恵みをおいしくいただくためにも、生魚の鮮度管理には気をつけましょう!

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